人気の投資系Youtuber「株の買い時チャンネル」が著した「最短でラクラク2000万 手堅く稼ぐ!成長株集中投資術」を読んだのでエッセンスをここにまとめたいと思います。
Kindle Unlimitedで読めます。初心者向けの本だと思いまして、だいたい2-3日あれば読めるでしょう。
投資のスタイル
まず著者の投資スタイルですが、「日本の中小型成長株に集中投資。短期(数日~数週間)売買。」です。
短期でアクティブに売買を繰り返していくことで稼いでいくスタンスです。うまくいけばインデックス投資や長期投資よりも稼げるとのことで年20%のリターンを達成しているそうです。
短期と言いつつ、ギャンブル性を極力排除し、読んでみると意外と堅実?と感じさせるスタイルです。
逆張りはダメ。順張りにすべし
初心者は逆張りしがち。これは私にも思い当たる点が・・・。あの会社が安くなってる!って思ってまるでセール品かのように買っちゃうんですよね。
- 日本の株式の売買の半分以上は海外の機関投資家が行っている。
- 彼らは順張り投資である。
- したがって、順張り投資のほうが勝ちやすい。(順張りの流れが起こりやすい)
ということで、順張り投資のほうが圧倒的に勝ちやすいということです。
EPSを最重要視
- EPSが伸びている会社は株価も伸びる
- 成長株投資ではPERは気にする必要なし
- 株探では実質的なEPSである「修正一株益」をチェック
著者が最も重要と考えているのはEPSです。
※EPS:純利益 / 発行株式数。つまり、一株あたりの純利益。
1~3銘柄に集中投資で資産を増やす
- 銘柄が少ないほうがハイリターン(もちろんハイリスク)
- 四半期決算をウォッチするためにも銘柄数は少ないほうがよい
当然ですが、分散するとリターンも分散されてしまうので集中投資のほうが良いそうです。
決算やニュースは日々ウォッチする
- 果たして持ち続けていいのか?
- 思わぬ損失を防ぐ
をチェックするために決算・ニュースはウォッチしたほうがよいです。
短期投資
- 筆者は数日か1~2週間で確定する
市場の暴落に巻き込まれないためにも短期で売買するそうです。また、短期で売買することで稼ぎが大きくなることが期待できます。
同じ銘柄を何度も取引する
これは
- 値動きのクセがわかる
- 押し目や上昇が止まるポイントが予測できるようになる
ためで結果的に負けにくくなります。
直近の高値を超えるまで買わない
- 直近の高値を超えると、どんどん上がっていくことが多い(誰も損してないので売り圧力がない)
- より安い水準で買ったほうが利益が大きいが、勝率を上げるためには上がってから買ったほうがよい
「直近」というのがどの程度かということですが、明確には書いてありませんでしたが、半年くらいでしょうか?
移動平均線で上昇トレンドを見つける
- 25日移動平均線が上を向いていれば1ヶ月単位の株価は上昇トレンド
- 200日移動平均線は1年間のトレンドを示す。200日移動平均線が上を向いている株は特に上昇しやすい
著者はこの条件を満たしている銘柄しか買わないそうです。
銘柄選びについて
step1 株価・業績好調な株を探す
↓を見ることが推奨されています。
- Yahooファイナンスの「年初来高」
- 株探の「銘柄探検」 「ファンダメンタルズで探す」→今季最高益更新銘柄。時価総額で絞り込む
- 株探の「決算速報」 最高益とか上方修正といったキーワードがあればチェック
- ツイッター
これで候補をピックアップしましょう。
step2 業績(売上とEPS)で絞り込む
株探で決算を確認し、
- 「成長性」タブで売上の伸びを確認。25%以上の伸び率が続いているものが理想
- 修正一株益(EPS)も増加基調か確認。増えていればOK
を確認し、ダメなら候補から外します。
なお、四半期決算なので前年同期で伸びていればOK
step3 チャートで絞り込む(上昇トレンドか?)
チャートを確認してトレンドをチェック。これは前述した移動平均線ですね。
200日の移動平均線を表示するために「トレーディングビュー」というツールを使う(https://jp.tradingview.com/)という記載でしたが、株探でも200日の表示はある気がします。
ともかく200日移動平均線を表示し、上向きであればOK。下向きであれば引き続き監視すると良い
step4 チャートで絞り込む(短期的に上がりすぎていないか?)
たとえ、業績・株価が好調でも直近で株価が加熱した株は調整される傾向にありますからそれを判断します。
- ボリンジャーバンドで±2σを超えていると高くなりすぎているので様子見判断
- 25日移動平均線乖離率が10%を超えていれば投資を見送る
いずれも株探で実行できます。
step5 買う
以上、step1-4までで絞り込めたら買います。
筆者は成行注文でさっさと買ってしまうそう
市場の雰囲気を注視
さて、以上が筆者の選び方ですが、買う際には以下のことも注意すると勝率があがります。
- 市場全体が下落すると失敗の確率も高い
- 市場が元気なうちに投資する
- 市場全体のときは金額を減らすなど
まあ、このあたりは経験がものを言いそうな気もしますが、ニュースなどチェックして注意しましょう。
決算発表が近ければ様子見(決算後に買う)
決算があると株価が荒れる傾向にあります。何故か上がるということもあるし、下がるということもあります。
これを予測するのは非常に難しいです。ですから、決算後に買うのが無難といえます。
中小型株の定義
定義は、
- 中型:時価総額500億円以上3000億円未満
- 小型:時価総額が500億円未満
です。これは銘柄の選定基準に入れても良いかもしれませんね。
株の売り時
手放すときのルール
- 25日平均線割れですぐに手放す
- 7~8%の損失が出たら売る
- 成長シナリオが崩れたら売るのもあり(売上高の伸びが突然一桁台になるなど)
- 決算前には売る(絶対ではない)
損切りは非常に重要です。
そして、1,2番目のルールを機械的に行うために次の「逆指値注文」を利用します。
逆指値注文を活用する
- 投資直後:7-8%の損失の株価で逆指値
- 上昇後:25日平均線割れの株価で逆指値。割れの株価が動いたら再度逆指値(これは利益確定)
つまり常に逆指値注文を入れておき、上昇したら逆指値を上げるのです。これは機械的にできるし、自然に利益確定になっていくので売るタイミングがわかりやすくて良いですね。
株価は毎日チェックし、機械になったつもりで売りましょう
企業分析でチェックすること
ここは手短に。
- 決算短信で売上高、営業利益、経常利益、当期純利益をチェック
- 業績予想で株価は敏感に動く
- DEレシオ(有利子負債倍率):自己資本と負債のバランス。高ければ借金が多い。1を超える企業には投資しない
- 売上が過去最高ならOK
- 上場来高値は狙いどきかも
という感じです。銘柄の探し方ではこれは省かれていましたが、本当に買うときはチェックしたほうがいいかもしれません。
自分なりのまとめ(フローチャート)
自分なりに本書の内容をまとめてみました↓
買い方
買った後にやること
おわりに
短期売買の本は読んだことがなかったので面白かったです。私も余裕のある資金で投資進めていこうっと。
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